ボクはイラストを真面目に勉強し始めるまで股間部分がだいたい身長の半分くらいに当たるってのを知らなくってすごいびっくりした覚えがあるんだけど、いまいち自分の中で頭身と人体比率の関係がごちゃごちゃになってしまっているのでここで自分用にメモっておく。
というかメモるように書いてるとそのうち考えがまとまってスッキリ理解できることが多いので書きなぐる感じか。
で、それはともかく。
個人的にイマイチ整理ができてなくてもにょってたのは、頭身が変わると印象が変わる云々かんぬんの話で。
いや、印象が変わるってのはそりゃー見りゃ分かるんだけど、なんでやねん、っていう。
というか、六頭身と七頭身とかどうやって描き分けりゃいーねんこんにゃろう、みたいな感じで「うがー!」っとなってたわけです。
で、その原因なんだけど、多分世に溢れてる『簡単にできる! お絵描き講座』みたいなやつでだいたい六頭身を基本にして話してるからなんよね。
もちろんそういう所では話の流れで「今回は六頭身を使って」とか「三頭身だとこうで五だとこうで、七だとこうなって……で、この講座では六頭身を基準にして話を~」みたいに書いてあるんだけど、明言しよう、クソ初心者なボクみたいのからするとその注意書きの意味が分かっていない。
もちろん言葉としての意味は理解しているんだけど、その本質的な部分をまったく理解していない。
公式覚えてても使えない、とか、知識だけ知ってるけど身についてない、みたいなのと同じ話。
さて、で、なんでこういう世にある講座(特に萌え系)が六頭身を基準にするかというとそれが一番〝可愛い(いわゆる〝萌え絵〟比率)〟からというのが一点と、もう一点は、凄く話が組み立てやすいからなんだと思う。
というのも、六頭身だと股間部分は頭三つ、肩から肘までは大体頭一個分、肘から手首までの長さは肩から肘までと同じだからここも頭一個分、股間から膝までも大体頭一個分……みたいな感じで凄く話が組み立てやすい。
そりゃーそいつを使って説明するほうが理にかなっとるわーって話になる。
ボクだって多分、万一誰かに教える立場だとしたら比率がどうのこうの言うより「とりあえず頭一個分だよ~」と言うと思う。その方が圧倒的にわかりやすい。
ところが、だ。
そうやってひとまず覚えたことそのものは『人体を描く』という非常に難解なステージ(多分)の第一歩として取っ掛かりのハードルを下げるという点で凄く大切なこと(これは別に絵に限らず、一般論)なんだけど、この時ボク自身がクソ初心者なせいで頭身と人体比率の話がいつの間にかごっちゃになってしまって、その結果頭身の違いと印象の違いが分かんなくなっちゃった。
で、これはボクなりの結論、というか多分間違ってないと思うんだけど、『人体に対する頭のサイズ(つまり比)ってのは変化する』ゆえに『頭身が変われば印象が変わる』というのが答えだと思う。
要するに、だ。
『肩から肘までの長さが頭一個分』なのはあくまで六頭身だからの話であって、他の頭身では当然成立しない。
一番分かりやすいのが股間の位置で、そこが頭三つ分に対応するのは六頭身だからであって、他の頭身では一義的に対応しているわけじゃない。
けれど『全長の半分』という部分は揺るがない。つまり人体比率は狂わない。
どれだけ頭身、つまりは頭のサイズが変わっても、成人である限り手首が股間の位置なのは変わらない(低頭身におけるデフォルメは知らん)。肩から肘、肘から手首までの比率が一対一なのも変わらない。
けれど、『手のひらの大きさが頭のサイズと大体同じ』っていう部分は変わる。こんなもの、極端な話赤ちゃん(大体三等身)を想像すればすぐ分かる。
だから真に覚えるべきは結局の所人体比率で、どことどこが一対一対応なのかっていう部分に帰着する。
で、六頭身の時は偶然こんな風に対応してるんです、っていう解釈をしないといけない。
これはいわば『三平方の定理』ってのが『余弦定理の特例』っていう部分と同じ。
あるいはテイラー展開におけるマクローリン展開っていう解釈でもかわまない。
なんにせよ、顔の大きさと種々の比率が一致するのは六頭身だからであって、その前提をきちんと把握していないとボクみたいに「頭身と人体比率の違いが分からねぇ……」みたいな人間が生み出されることになる。
まあ多分、上手い人はおろか大方の人はこんなしょうもない所では躓かないんだろうけどね(笑
とりあえず書いてスッキリしたので、しっかり人体比率を覚えることを意識しよう……。
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