オレTUEEEEE! は嫌いな話

最近というかもうここ数年これしかないんじゃね? ってくらいはやってますよね。いわゆるオレTUEEEEE系って言われるやつ。
個人的にこれの人気というのは、それこそ中二的に誰でも考える「自分だけは特別」を体現化しているからだと思っているわけだけど。
とはいえ物語の主人公というのは多かれ少なかれ特別なのであって、そこは当然否定できないしするつもりも無い。
ボクが言ってるのは要するにチートやらなんやらで苦労もせずに何故か賞賛される系であって、こいつらはそもそも登場人物に人間性というか〝生きてる感〟を感じなくてなんの面白みも感じないどころか気持ち悪いわけです。
というかほんといい加減、こっちの常識があっちにとって素晴らしいアイデア、みたいのやめーや。
むしろこっちの常識で動いたら「え……? なにその前時代的なやり方」とか言ってほしい。話が思いつかないから机上の空論言うだけマンだけど。

まあそれはともかく。
それじゃあそんなボクの根幹に漂ってるのは何かというと、〝自分だけは特別〟の真反対で〝お前なんて別に特別でもなんでもない〟って言ってる、どこか諦観が溢れる世界観なんかなぁ、という気がしている。
仮に転生チートみたいな事をさせても主人公は徹底的に痛めつける、みたいな。
ぶっちゃけミツキなんかはその最たるもので、創造主がボクでなければ転生チートでぶいぶい言わせてた可能性も無きにしもあらず。
というか設定上は普通にチートキャラで、人間では束になっても彼女には勝てない。

いずれにせよこういう、どこか現実的な世界観はまあ、流行りモノではないわなぁ。流行りに乗る気もないけど。
ちなみに実は魔族暮らしはその辺がちとネックになっていて、アレは普通にチートでオレTUEEEEE! なネタなんよね。
ハーレムタグ引っさげてる以上寝取られはないしせいぜい苦戦はあっても敗北はないっていう、ミツキちゃんとか陽菜からすれば「私たちはこんな目にあってるのになんで……!」的な感じのお話。
まあそれと更新が滞ってるのは別の理由なんだけど。
というか魔族暮らしの場合はプロットに歪みが出てるのと三人称にしたいっていうのとがモチベを下げている。

なんにせよ、多分ボクの根幹にあるのは「自分は特別でも何でもない」ってやつで。
割と人生観にも繋がってくるのでやっぱり創作というのは自分の全てをぶつけているモノなんだなぁ、なんて思ったり。
これからもそんな感じで、どこか退廃的で諦観も漂ってるけど、それでも前に進むんだって少し前向きになれる感じの話(仮に傍目からはバッドエンドでも本人にしてみればハッピーエンド、みたいな)を書いていきたいなぁ……。

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えろんのかんづめ

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