一歩進んで三歩戻る

なんだできるようになってるじゃん、オレって天才か!? → 全然そんな事ありませんでした。普通にクソ雑魚です。ごめんなさい。

みたいなのを、最近ずぅっと繰り返している。
なんの話かと言うと、いい加減手を描くのに飽きたので全身絵にトライしてるんだけど、足が全く足に見えねぇ……から始まって、ようやく少しコツを掴めたか? と思ったら今度は別の所で問題が起きて……みたいな感じで、進んでんだか戻ってんだか分からん、みたいな。
いや、冷静に考えたら戻ってはいないはずなんだ。
というか、こと創作に限って「戻る」っていう現象があるのかと言うと正直良く分からん。
できるようになったことができなくなった、ってのはまあ「戻る」なのかもしれないけれど、それはいわゆるスランプというやつで、「戻る」とはなんか違う気がする。
むしろ先に進んだからぶち当たった壁という方が正しいだろう。
あるいは長期間触れなかったから下手になりました、ってのもあると思うけどこれも「戻る」とはちょっと違くて、少しの間手を動かしてたらそのうちカンが戻ってくるというか、手とか頭が動き方を忘れてしまっただけなので思い出せば解決するという感じになる。
だから単にこれは微妙な塩梅を忘れたのであって、できなくなった=戻った、ではないと思うんよね。
昔聞いた話、センター数学を作る時に、最初お偉いさん達は数時間かけて解くらしい。
でもそのうち感覚を取り戻してきて、最終的に一定の速度になるんだそうだ。
理由は単に、公式とか諸々を忘れてるから、とその本(だったかサイト)には書いてあったけど、要はブランクってのはそういうもので、思い出したら後は普通に手が動く。
と、まあそんなわけで、ボク的には「戻る」というのはこと創作に限ってはないんでないかなぁ、という気がしている。
というか、もしかしたら創作に限らなくても「戻る」ってのはないのかもしれない。
……んだけど、これはあくまでも頭で考えた時に導き出される結論なわけでして。
現実問題として、やってる感触としては「うがー!! またできなくなってる!!」と思うわけですよ。
実際には別の課題点にぶち当たってることの方が圧倒的に多いんだけど。
あるいはほんとに描き方を忘れたパターンもあるけど、その時には「あー? えーと、こういう時にはどうやるんだっけ?」となるわけですよ。
「どうやるんだっけ?」ってなってる時点で、どう考えても前より先に進んでるんだけど、この時に「前できたことができなくなってる」って、そりゃあ思ってしまうわけです。
だから、一歩進んで三歩戻る。
体感としてはこんな感じで、前に進んでいるようでどんどん後退しているような気しかしない。
でもコイツに囚われるとすぐに投げ出したくなって気分もげんなりしてしまうので、ボクは仕方なし、常にできるようになった場所を見るようにして心を保っている。
「ふははははッ! ここはどうにもなってねーけど、ここはそれなりに形になってるじゃないか! すげーオレ! 天才ッ!!」
みたいな感じで。
東雲さん(惑星のさみだれ)の天才論に「天才とは! 無限の肯定!!」ってあったけど、まあそんな感じで。
ボク自身の天才論は置いとくとして、このセリフは結構元気が出るので、詰まった時には思い出すようにしている。
さあ、今日も頑張るよ。
一歩進んで三歩戻る毎日だけど、気がついたら多分、五歩くらいは進んでるでしょ。


備忘録
えろんのかんづめ

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