〝ノベル〟と〝テキスト〟の違いに打ちのめされている

CG集を作りたい。
ボクがイラストを本格的に練習し始めた時に志したのはそれで、今年、ようやくそれが現実的に手の届く範囲に到達した……と、3月くらいに考えた。
それでCG集用にイラストを8枚だか9枚描き上げ、後はテキストを入れるだけ……という状態に持って行き……それで早5ヶ月ほどの時間が経とうとしている。

何でそんなことになっているのか。
答えは簡単だ。
テキストを書くという、元々はそれなりに得意だった(と思い込んでいた)ハズの部分で停滞してしまっている。
今日はそこについて少し自分の考えを纏めてゆきたい。

びっくりするほどエロくない

さて、ボクがイラストを描き始めた当初に決めた目標が「CG集を出す」で、そのための最低限の技術は身についたと判断したのが3月だとすでに述べた。
まあ、その判断が正しかったのかどうかはともかくとして、なんにせよそれに向けてそれなりの枚数のイラストはすでに描き上げたのである。

だから、本来だったら6月末にでもHNAK-XR初のCG集が世に出ているハズだった。

……のだが、現実的には今現在においてシーン1すら完成していない。
理由は簡単。

――引くほどエロくなかった。

もうこれに尽きる。
本当に、とにもかくにも自分でもびっくりするくらいエロくない。
謙遜とかそういう次元ではなく、こんなんとてもじゃないけど外に出せんよ? ってレベルでエロくない。
原因は散々考えたけど、これはどうやらイラストの巧拙という問題ではなさそうで、ひとえにテキストの問題のようだ。

なんでそう判断したのか? と問われると、イラストに対して脳内でシーンイメージを明確にする分には一応エロいと感じるからである。
いやまあ、もちろんこれは自分が作者だからで、他人が見たら絵が下手すぎてとてもじゃないけど抜けない、ってなる可能性は十二分にあるんだけど、ただそれは描き始めた段階から分かっていたので今更やり玉に挙げるコトでもない……というのがボクの判断だ。

言い方を変えれば、不足しているイラストでのエロ成分を補うためにテキストが必要だというのに、そのテキストが全然エロさを補充してくれないのである。
例えるなら、ゴール前にいてボールがパスされているにも関わらず延々とゴールが決められないストライカーみたいなもんだろうか。

とにもかくにも悲しいくらいエロくない。
本当に困ってしまった。

元から10なのが〝ノベル〟, 1+1を10にするのが〝テキスト〟

さてそうなると少し戦略を考え直す必要がある。
というか、実は少し前に「CG集にするかゲーム(ADV)にするか」という命題にぶち当たり、その時は弟のアドバイスもあってCG集にしようという結論になった。
なのになんで今更その問題をぶり返しているのかと言えば、単にその時は「CG集にするとびっくりするくらいエロくない」というファクトが抜けていたからだ。

つまり、CG集にするとどうしようもなくエロくないという現実が明らかとなった以上、いったんは見送ったADVゲームでのリリースというのも視野に入ってくるのである。
のである、が……これもまた、なんだか微妙な出来なのだ。

原因はなんとなく想像がついている。
というか、CG集でテキストがちっともエロくなんないというコトにもおおよそ理由の想像がついている。

――文章が文章だけで完結しないからだ。

これは本当に、本当に盲点だった。
ボクが小説でどうにかしてきたスキルとか考え方とかは基本的に文字だけで全てを表現するというのが前提として存在していて、役割分担をするという思考は基本的にはない。
もちろん今まで依頼を受けて書いたこともあるのでそういう時には特に役割分担を意識して書いたけれど、結構書きづらくてかなり苦労したというのも事実だ。

この書きづらさ、その時は「依頼人の要望に合わせようと色々試行錯誤しているから」なんだと解釈していたんだけれど、コトここに至ってそれが相当な思い違いであるというのが分かってしまった。
どうやら本質的に問題だったのは「文章で全てを担う必要がない」という部分だ。

つまり、
ノベル
 ⇒文章で全てを表現するので、目の前にイメージしている光景をそのまま、感じたまま思ったままにキーボードを叩けばいい。
CG集とかゲームのテキスト
 ⇒イラストやその他の要素で情報が補完される部分はいらない。スペースの関係上、一文は短くまとめて表現を絞る必要がある。

という、本質的な、そして致命的な違いが存在してしまっている。
ノベルとテキストは全く違うのだ。

ボクはノベルは書けてもテキストは書けない

困った。これは本当に困った。
現状、今のままではボクはテキストが書けない。
いや、そう言い切ってしまうと問題なんだけど、〝書けない〟と表現して差し支えないほどに先に進まない。
このままではいつ完成するかの予測すらつかない上、完成したとしてもちっともエロくない、というコトすらあり得てしまう。

かといってイラストだけでどうこうできるだけの技術は今のボクにはない。
一枚一枚、課題や改善点を意識しながら描いては反省して描いては反省してを繰り返して先に進んでいるし少しずつでもうまくはなっているとは思うけれど、まだまだ全然力が足りない。
今はまだテキストの力を借りるコトでしか実用性の担保ができないというのに、その肝心要のテキストがここに来てまさかの〝書けない〟という事実が判明してしまった。

どうすればいいんだ? これ。

八方塞がり……というよりは五里霧中というか先行き不明瞭という感じなんだけど、ただ一つ言えるのは、ノベルだったら一応エロくはできるというコト。
だからそのスキルをうまい具合に転用できれば壁をぶち破れるとは思うんだけど、そのとっかかりが今のところ見つかっていない。

もちろん試行錯誤はそれなりにした。
頭のネジを外して色々オミットした表現をしてみるとか、ノベルの時のこだわりはできるだけ捨てて簡素表現を試みてみるとか。
ただどれも効果としてはいまいちで、色々考えるせいでキーボードを打つスピードがとんでもなく遅くなった上にちっともエロくないってんだから救いようがない。

まさか漫画というわけにもいかないしなぁ……。
将来的に挑戦してみるくらいだったらいいかもしれないけど、今あるスキルを活かさないというのはあまりにももったいないというか無謀というか。
いや案外やってみたらなんとかなったりするのか……? するわけないな。それくらいはボクにも予想がつく。

デジタルノベルにする、というのも考えたけれど、土台、ノベルと名のつくモノは同人界隈では全くもって需要がない。
完全な趣味の産物ならいいけれど、仕事を辞めた手前、あまりにも母数が少ない所で勝負できるほどの体力はボクにはない。

さてさてどうしたものか。
悩んでいる時間はもったいないが、かといって即断もできない。
というか多分、ここでの結論は今後の方向性とかそういう面で影響を残す。
慎重に、けれど豪胆に。方向性を決めたら獅子奮迅で。
そういう感じでどうにか乗り切っていくしかなさそうだ。

 

ではでは。今回はこの辺で。
皆様よいオナニーライフを……!

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