やりたいことに多少なりともスキルが追いついた日

本来だったら今日更新すればよかった『その日暮らしの魔族暮らし』の最新話を間違えて昨日更新しちゃったんだけど、今回の話っていうのは随分前(多分一年くらい前のはず)から構想はあってその後もチラチラ考えていた部分で、エリシャが攻撃を受け止めて軽く愚痴るシーンって頭の中で何回再生したのか分からない位だったりする。
まあそこはともかくとして、今回の堕ちシーンというのはそれなりに会心の出来で、というのも思い描いていた形に結構近く書けた。
一年くらい経って、ようやく堕ちモノの中でも自分が何をエロいと思うのか、っていうのと、それに必要なスキルみたいのが身に付いてきている感じがしている。
なので今日はその辺の覚え書き。

(以下ぶっちゃけトークというか、楽屋裏のお話多めです)

いきなりだけど、ボクはsideが嫌いなのよ。
sideって何かって言うと、章ごとに一人称の視点を切り替えるアレね。
ところが魔族暮らしではそれをやってる。通常パートはレテ(主人公)の視点、堕ちシーンはヒロインの視点、という形で。
なんでこんな形式を選んだのかっていうと、「小説で堕ちモノやるのにヒロインの視点じゃなくてどーすんだ」っていう考えがあったから。
イラストと違って小説である以上、移り変わっていく心を明確に描写できる一人称の方が絶対いいに決まってんだろ、という思想だけは立派な考えがあったわけです。

でまあ、この考え自体は今でもあながち間違いではないと思っているんだけど、結局の所人称というのは一長一短、自分の表現したいエロ・物語のために選べばいいという当たり前の部分に帰着しつつある。
っちうのも、三人称は三人称で魅力的な書き方があるんよね。
極端な話、目隠しされたヒロインの内面を描きたいのかその困惑ぶりを描きたいのかとかで一人称か三人称かなんてのは変わってきて、堕ちモノだからといって盲目的に一人称にすりゃーいいってもんでもない。

いかん、脱線した(汗
とにもかくにも、とりあえず当時は「堕ちモノなんだし一人称だろJK」みたいな感じでやったんだけど、そもそも「堕ちモノはエロい! 淫紋エロい! 好き!」くらいしか考えてなかったから「何がエロいのか?」みたいな所がはっきりして無くて、おまけに一人称で満足行くエロが書けるほどの技量も無かったという無い無いづくし(三人称だろうと無かったけど。というか三人称は今でもいまいちだけど)。
ぶっちゃけて言えば、エリシャとかルルとか、レストにヒューリーは今回のレーニアみたいな感じでエロエロになる予定だったんよ。頭の中では。
ところが求めるエロがはっきりしてない(というか勢いに任せて書いただけ)から最初のエリシャの段階で微妙にズレが生じて、おまけに深く考えないままレテを常識人ポジションにしてしまった(というか初心者あるあるで普通に自分の分身みたいな感じの思考回路にしてしまった)せいで完全にずっこける。
堕ちモノとかハーレムの主人公ってのは程度の差はあれど基本的にゲスでないと堕ちモノとして成り立たないというのを当時のボクは知らなかったんよね。そんな所に思考が全く及ばなかった。

まあそれはともかくとして、致命的だったのはやっぱり文章力というか、スキルの部分。
今読み返してもボクらしさというかボクのクセというか性癖の部分はそれなりに出てはいるんだけど、全然足りない。
そのせいで「頭の中ではあんなにエロいのに、書いてみたら全然そうでもねぇ」みたいな状況に陥ってしまっている。
これはもうほんと、ずーっと自分の中につきまとっていて。
個人的に最悪だったのはイヴリスで、アレはそもそも「幼女の一人称+触手+脳クチュ」という数え役満状態だから今書いたってどうにもならないんだけど、頭の中のエロさと比べるとその魅力を数%も引き出せてないっていう。あくまで自分の感覚だけど。

ただ、その後レーニア編までは長い時間が挟まれて、その間に「寝取られビデオレター」「転生勇者」「バイブオナニー」「TS娘」が挟まった。
この4つをピックアップしたのは、「ビデオレター」で性癖の見つめ直し、「転生勇者」でそれの確認及び三人称、「バイブオナニー」で女の子一人称での表現追求、「TS娘」でそれの確認、っていうプロセスを経たから。
特にバイブオナニーは結構重要な経験で、あれがボクの女の子視点における表現の基盤になってるのは疑いようもない。
キャラクターになりきる、っていうのを強く意識してみたのもこれが最初。
だから色んな意味で転換点だった。

まあそんなわけで辿り着いたレーニア編のラスト。
性癖全開で、詰め込めるだけのスキルも全力投入。
そしたらまあ、今回初めて「頭の中と同じか、それ以上にエロい」っていう内容になった。
多分ここよりエロいのはしばらく書けないと思う。……とか言ってても案外さくっと超えてしまうことも多いんだけど(汗

いずれにせよこうやって見返してみると確かに成長しているっていうのは間違いなさそうで。
これを糧にしてラストエピソードもさくっと終わらせてしまいたいね。

ノクターンノベルズ
えろんのかんづめ

コメント