1848

『1848』
これがなんの値かというと、現時点での『快楽洗脳――気高き乙女は淫らに堕ちる』の売り上げ金額だ。

消費税とかの処理をするともう少し減るんだろうけど、ともあれこの、1848円という数字が今、言葉にできないくらいの感動をもたらしてくれている。

なんでかっていうと、このお金はボクが初めて「攻めて」得られたお金だから。

もっと有り体に言ったら、人生で初めて本気で「生きよう」と思って、そのために必死に色々動いて手に入れたものだから。

そういう意味ではFantiaで有料プランを作ったのも「攻めた」からなんだけど、あれは今月締めで翌月結果として出てくるからまだ未確定で、今のところこの1848円が、正真正銘、ボクが本気で「生きよう」と思って手に入れた成果ということになる。
この重みは正直、今こうして感じるまで分かってるようで全く分かっていなかったことで、なるほど、生きるってのはこういうことかと、ようやく色々と腑に落ちた。

生きてなかったんだ。今まで。
30年間とちょっと。
生きてたんじゃなくて、ただそこに存在していた。

お前は麻雀を打ってるんじゃない。打たされてるんだ。……なんて台詞が咲にあったけど、感覚としては多分それに近いんだと思う。
生きてるって楽しい、とか、お金を稼ぐのは楽しい、とか、そういう言葉は今まで全く理解できなかったんだけど、今ならなんとなくその意味も分かる気がする。
こうして必死に色々考えて、試して、もがいて、少し前に進んで、その結果他人に「価値がある」と思ってもらえて。そりゃ楽しいだろう。お金を稼ぐのが楽しいって人は多分結果として稼げているだけで、その根源的な駆動力はもっと手前の、生きるって楽しいっていう、そこにあるんじゃなかろうか。

色々試した。受け身はもうやめようって、去年の末くらいに決めた。
物陰でこそっと「よければ見てって」っておずおず言うんじゃなくって、恥ずかしいけど頑張って大通りで声をあげよう、と。
『油断して捕まった女騎士がクスリ打たれてチンポ落ちする話』の時に得られた経験を元にある程度攻め方を考えて、デザインの基礎みたいなやつで絶望的なデザインセンスを少しだけマシにして、サムネとかミニアイコンとかも色々いじくって。
それと平行しながらFantiaとPixivに全てを集中するという方向性でノクタを切り捨て、有料プランを導入してそこに対してどのように還元していくかを必死に考えて。
何を試して何を見極め、何を切り捨てて何を選択していくのか。
そんなのをずっと、ずっと考え続けた。
特に2月は毎日ずっとずっと考えてたし、今も考えてる。

その結果が1848円だ。
本業で1時間とちょっとくらい過ぎれば得られてしまう位の金額。
でもその重みは全く違う。
正直言って、今まで自分が得てきた全てのお金と比べても、この1848円は余裕で勝てるくらいに重い。
というよりこれが、本来ボクが使えるお金なんだろう。
月十万だか二十万だか手に入るのはただの紙切れで、今目の前にあるこの数値こそが本来得られるものなんだ。

だから、生きるっていうのは、対価を得るっていうのはこれだけしんどいことなのかと思う。
と同時に、これほど楽しく嬉しいことがあっていいのか、とも思う。

あれだけ色々考えて、色々試して、少しずつ前に進んでいるようで実際はどうなのか分からなくって。
でも確かに今こうしている時間のボクは生きていて、日中の全ては色褪せていて。
もっと早く気づきたかったし色々と思うところもあるけれど、これからもどんどんと、様々な事を試行錯誤してブラッシュアップしていきたいなと、今はとにかくそう思う。

とりあえずは模写して、小説書いて。
Fantiaも色々と試してみたいことがあるから、ちょくちょく試しては反応を見て修正して。
そんな感じで〝生きて〟いきたい。

エッセイ的ひとり言備忘録
えろんのかんづめ

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